聖書のコロサイ書3章には、家族や友人、人同士の人間関係がうまくいく秘訣が書いてあります。14節に「これらすべての上に、愛を着けなさい。愛は結びの帯として完全なものです。」とありますが、「結びの帯」とは、人と人とを結ぶ「きずな」のことです。家庭においても、本園においても、人と人とを結ぶきずなは愛だといいます。
この愛は、新約聖書の原語であるギリシャ語では、アガペーと言います。これは、イエス・キリストの愛、神の愛を指しています。普段何もないときは良いのですが、人は、いざ何かあったとき、夫婦の愛にしても、親子の愛にしても、あるいは、生涯腹心の友となると誓った友情においても、完全な強さはなく、もろく崩れ去る弱さを含んでいます。実際、多くの方が、いつか夫婦の愛に、親子の愛に、ほころびが出るのではないかと、不安を感じているのです。お互いが、キリストの愛によって結び合わされるとき、そこに、キリストによる平和が作り出されてきます。争いの絶えない家庭は、人生から喜びを奪います。たとえ、素晴らしい家に住み、お金がたくさんあり、恵まれた環境に住んでいても、このキリストの平和がなかったら、すべてが、空しくなってしまいます。神の愛には、変わりがありません。この神の愛こそが、人と人とを結ぶ完全な帯だと、聖書は言うのです。