桜の咲く園庭に、卒園生Kくん親子が遊びに来てくれました。
畑の桜は、4月から中学生になるKくんたちが卒園した6年前の記念樹だそうです。
桜を見上げるKくん、どんな心で見上げたのでしょう。“大きくなったね、おかえり!”と歓迎している桜。
Kくんは、お母さんと私が話をしている間に、園庭へ降りて行ってなかなか戻って来ませんでした。垣根のトンネルも通ってみたようですよ。
そして、午後からは、熊本の震災を経験されたご家族が、「懐かしい幼稚園へ行ってみたい」と訪ねてくれました。
ちゃぼ小屋、芋畑、砂場…十分に自分たちの良い思い出を辿ってきた双子の姉妹は、小さな弟の頬をなでながら「ここは幸せな場所なんだよ」と伝えてくれているようでした。
卒園生たちの居場所だった幼稚園。今もここにありますよ!
夏に花芽をつける桜は、寒い冬をじっと耐え、春が巡ってくると美しい花を咲かせるようです。
今年は各地で遅い開花とか。園庭の桜は、ちょうど新しい歩みの始まるこの時に咲きました。この春は、子どもたちと神さまの与えてくださる自然の恵みをたっぷりと味わいながら過ごせそうです。
子どもたちが安心できる自分の居場所を見つけるその時を、ゆっくりと焦らずあたたかくご一緒に見守っていきましょう。神さまは、目には見えない変わらぬ愛の中で、私たちをつなげていてくださいます。
(副園長)