「せんせい、きょうも、おすもうしようや」
今、相撲に夢中なMくんたちが、外へ飛び出しながらそう叫びます。
よしきた!!!
土俵の線を引く事も待ちきれない様子の子どもたちが集まってきます。
「よぉし!!しょうぶ!!!」
そう言うと、子どもの表情は、真剣そのもの。
気迫に満ちています。
「ハッケヨ~イ!!のこった!!」
ドン!!!っとぶつかり合う胸と胸!!体じゅうの力を振り絞り踏ん張ります。
投げ飛ばされても、スクっと起き上がり、相手を睨み付け、
「よぉし!!もう一回!!!」と土俵に戻ります。
そして、「のこった!!」と同時に
「うりゃ~~~~!!!!!」と心からの掛け声と共にぶつかって行きます。
そして、また、投げられ・・・。
それでいい、それでいい!!
「強いお友だちとしてたら、強くなるよ!!」と声をかけると、
キッっとこちらに振り返り、
そんなの承知のうえだ!!合点承知の助!!!
と言う感じでまた、土俵へ。
なんせ、相手は、一つ年上の年長さん。その中でも、横綱・親方と呼ばれる強いお兄ちゃんです。
彼は年下のお友だち相手でも決して手を抜きません。ちゃんと、力を出してくれ、ちゃんと、勝ってくれます。
その、本気を感じ取り年中の子どもたちも、「いつか、勝ってやる!!」「絶対に勝ってやる!!!」と、打倒!横綱でぶつかっていきます。
ある時、別の年長のお友だちがわざと力を抜き、おどけながら相撲をとっていたら、「力をぬくな!ちゃんと戦ったほうがいい」そう声をかける横綱・・・。
そんなこんなで、横綱に稽古をつけていただき、とうとう、その瞬間がやってきました。
激しい接戦の末、横綱にとうとう土をつけました!!!
自分で転びながらも、こちらを振り向いたときの表情は忘れられません。
頑張ってチャレンジしてきた結果です。
信じられない!!から。やったぁ!!までの心の動きが全身ににじみ出ていました。
負けることが怖かった子も、負けることを沢山経験し、その怖さを克服しました。
自信をつけて輝いていました。
負けることも、勝つことも知りました。
こんな経験の中に、子どもたちの可能性のスイッチがあるのでしょう。
あまりにも真剣な勝負を間近で観ていると、側でついつい力が入り、熱くなってしまう先生なのでした。
神さま、今日も、子どもたちが輝いています!!ありがとうございます。