お母さんや家族から離れて、一晩を、友だちや、先生と過ごす、お泊まり保育
何日も前から、不安で、「行きたくない!」と涙が出ていたKくん
でも、当日、幼稚園に来てしまえば、もう、覚悟は決まりました。
お母さんと離れる時も、泣きません。ちょっと、視線を合わせないようにお別れしただけ。目が合えば、こらえていた涙がでてしまうから。
寝る時にも、友だちの笑顔いっぱい。不安も、寂しさも、夜のしじまに
吹っ飛びました。
そして、迎えた朝
満足感たっぷりの子どもたち
『できたね。ひとりでお泊り』
と声をかけると、みんな自信たっぷりに顔をほころばせます。
朝、権現山への散歩後に、友だちと食べる朝ごはんはとっても美味しかったです。
最後は、お友だちや先生たちと、ゲームを楽しみました。
みんなで輪になり、手をつないだまま、フラフープを順番にくぐっていきます。
『つないだ手は絶対に離さないお約束』
よいしょ、よいしょ、頭をいれて~足をぬいて~♪
たのしい~♬ 手は離しちゃだめよ~(^^♪
ある男の子の順番になった時です。
なんだか、くぐるのが難しくって困っています。あれ?あれ?っと、あせる男の子。でも、なかなか上手くいきません。
すると、矢のような速さで、神の手?が現れ、フラフープを掴むと、
『さあ、もう大丈夫。俺にまかせろ‼』とばかりに、グッとその困っているお友だちの体を通してくれました。あっ!Kくんです‼
一瞬、クラスのお友だちも、先生も、誰もが
あ…⁈
と動きが止まりましたが…。
お友だちをなんとかしたいという思いで咄嗟に出たその心意気に、
みんな、暗黙のうちに、
『見てない。手なんて見てない。気のせい、気のせい』というムードに。
ルールを越えた愛が、そこにはありました。(o^^o)
フラフープが1周し終わると、『やったぁ~』と全員が飛び上がって喜び合っていました。
お泊まりの終盤、ますます、友だちとの仲間意識が高まった子どもたちの、あたたかいエピソードでした。