園庭の隅っこで、男の子たちと砂山で遊んでいたら、年少のRちゃんが、気持ちを弾ませながら、でも、なんとなく遠慮がちに、男の子たちの間をすり抜けながら、傍にくると、身体をぴったりつけると、耳元で、
「あのねえ、ブランコがじょうずになったよ・・。」と囁いた。
そして、くるりと向きを変え、ブランコへ走って行き、腰掛ける。
ブランコは、小さく揺れ始める。
追いかけていって、その様子を見ていると、時々、
「見てる?」
という視線を送ってくる。
そして、はにかんだような笑顔を乗せ、ブランコは、小さく揺れ続ける。
足を、
のばして~、まげて!
のばして~、まげて!
ブランコは揺れる。小さく揺れる。
風を感じ、隣で揺れる友だちを感じ、なんだか、うっとり・・・。
ずっと、こうしたかったんだよね。