子どもの小さくてふっくらした手の中で幸せそうに輝く貝がら。
石ころも、ダンゴムシも木の実も、その中にいるとみんな居心地良さそうにしている。
だって、その手は中身を大切に思い、愛おしんでいるから・・・。
「せんせい、みてみて!」
そう言って大切そうにそっと開かれる手のひらは、いつだって、子どもたちが出会った感動をのせている。
そこは、小さくて、大きい世界。
子どもたちはその宝物を大切に自分の宝箱に運ぶ。
それが宝箱に収まり安心すると、しばらく、宝箱を持ち上げたり、ゆすったりしながら、その中で輝く宝物をうっとりと満足そうに覗き込んでいる。
そして、また、手のひらにのせて指先で ちょん・・・とつついたり・・・。
友だちと見せ合いこしたり、他の友だちの宝箱をそっと覗いてみたり・・・。
これからも、大切なものを、大切にできる人であって欲しい。
その手で。心で。