雨上がりのある日、Mちゃんがぺたんとテラスに座って向こうの空を見上げ「うわぁ~ゆげがあがってる~!」と叫びました。ゆげといえば “冷たい冬の朝のもの“と思っている私は「えっ、ゆげ?」とMちゃんの見ている方向に目をやると 、モクモクとねずみ色の雲が湧き上がっていました。
「ゆげは神様がいるとこまでつながってるのかな?ゆげも神さまがつくられたのかなぁ」と自然の不思議さに思いを寄せるMちゃんの心に驚かされました。「そうね、神さまはMちゃんのいのちも、空も海も、人もいきもののすべてのものをつくられたの、みんな神さまとつながってるね」と伝えると「あっ、神さまがつくられた人がお散歩してる!」「神さまがつくられた小鳥がかけっこしてる!」と溢れ出てくることば。豊かなひとときでした。
その後、まどみちおさんの詩「みずたまぼうや」を見つけ、二度びっくり!
「みずたまぼうや」
きらきら ぴかぴか おひさまがてると
みずたまぼうやの ゆげが そらへのぼる
あの うみ あの かわ あの たんぼから
ゆらゆら ゆらゆら おもしろそうに
そらまで ついたら みんな てを くんで
みずたまぼうやは くもに なって あそぶ
あの まち あの むら あの やま こえて
ふわふわ ふわふわ おもしろそうに
(まどみちお全詩集 「みずたまぼうや」一部抜粋)
この梅雨、子どもたちの“不思議”にわくわくしながら過ごせそうです。(副園長)