ぽかぽか陽気の春の日に、お母さん方が寒い時期に植えてくださったチューリップの球根が、ほら・・・!!こんなに綺麗に花開きました。春休みの間も、水遣りをして下さっています。本当に、ありがとうございます。
そして、成長させて下さった神さま、ありがとうございます。
どの花見てもきれいだな~♪
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ある日、チューリップが、隣で咲き誇るさくらの木を見上げて言いました。
「さくらさんはいいな~大きくて」
「そこから見る景色はすてきだろうね」
さくらは、何にも言わずにただ自分の花を静かに咲かせていました。
すると・・・
もっと下の方から小瓶の中の妖精のような小さな声がしてきました。
「なんて、もったいない事を言っているの?チューリップさんったら!!!」
注意深く地面の方に目を向けると、ぺんぺん草と、ホトケノザが口を尖らせていました。
「わたしたちから見ると、チューリップさんは、見上げるように高くて大きいわ」
「でも、うらやましいなんて思わない」
「そうそう。この場所だからこそ感じる土の香りや温かさ、這う虫の面白さや、不思議さがと出会えるもの」
「子どもたちが嬉しそうに私たちの蜜を吸って、幸せそうに笑ってくれる」
「わたしのからだをくるくる両手で回して、ペンペンなる音を楽しんだり、できないって泣きべそかいたり。子どもたちの声がこんなにも近くで聞こえるわ」
だまって聞いていたチューリップはしばらく何か考えていました。
そして、ゆっくりと口を開きました。
「ほんとうだ・・・ほんとうにそうだね。」
その様子を桜の淡いピンクの花たちが包み込んでいました。
優しい春風が花たちの間を吹きぬけていきます・・・
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春うらら・・・