深坂の森の”見晴らしの丘”にたどり着き、舞い散る雪の中、元気に遊んださくら組さん(年長)に、スタッフのしもきんさんが、
「さあ、みんな山を下りて森の家でお弁当を食べましょう!」
と声をかけました。
強い風、雪、雨のちらつくこの山頂で、そう言われるのは、ごもっともです。
すると、
「え~~~~っ!」「そんな~~~!」「ここで食べる~~~!」
と、かなりのブーイング!
しもきんさん、困ってしまいました。
相談の結果、ちょっとだけ降りた中央広場で食べましょうか…ということになりました。
子どもたちは大喜び!
早速、中央広場でシートを敷き
寒さにも負けず、お祈りして「いただきま~す!」
みんなお母さんの作ってくださったお弁当をひろげて食べ始めましたよ。
寒くっても、みんなで食べるお弁当は最高!
ところがです…3人のスタッフの方たちは、みんなが食べ始めてもお弁当は食べずに、みんなのことを見守ってくださっています。
私の隣に座っていたRちゃん
「なんで食べんのかね」と心配しています。
その日、私は朝早く起きて、大きなおむすびを作りました。そして、一個ずつホイルに包み、全部で4個持ってきていました。2個はお弁当箱の中に…そう大きなおむすび2個を食べようと思っていました。
残りの2個は別の紙袋へ…
「ここに2個あるんだけど、分けてあげようかな?」
と、つぶやくとRちゃんが
「分けてあげたら!」
Aちゃん(スタッフ)へ「おむすびいかがですか?」と尋ねると、
「下にありますから気になさらないでください」
と言われました。
そうは言っても…Rちゃんだけでなく、他の子たちも心配しているのが、伝わってくるのです・・・(*´ω`*)
そこで、弁当箱のおむすび1個と紙袋のおむすび2個、あわせて3人分!
「ちょうど3個あるんですよ、どうぞ!」と、子どもたちの「受け取ってくれるかな~?」という緊張した空気を背で受けながら差し出すと…
「えっ、いいんですか?ありがとうございます!」
と、しもきんさんがあっさり(笑)受け取ってくださいました。
すると…
スタッフの方たちが食べないのを案じていた子どもたちのホッとする心が伝わってきました(*^-^*)
そして、「あっ、礼拝の時のおむすびだ!」「あの作り方だ!」と以前礼拝で実演したおむすびを思い出しましたよ。
しもきんさんもホーリーさんも、おいしそうに食べてくださるので、みんなもうれしそう!
礼拝で、おむすび作りを実演した時に、森のイスキアの94歳まで長生きされた佐藤初女さんが「どんな重荷を負った人も、おむすびを食べてお腹が満たされると心も元気になって、心を開いてくれる。おむすびは、人の心と心を結ぶ」と言われていたことを話しました。
山で食べたお弁当の時のほんのちょっとした出来事ですが、梅光学院幼稚園の子どもたちには、こんなことでみんなの心と心が一つになれるあったかい子どもたちなんですよ!(*^_^*)
さむ~い雪の中でも、ほら、あったかそうでしょう!
お弁当食べて、元気もりもりになった子どもたちは、もうひと遊び!
あったまる~!
無事に下山…
”ありがとう!”がいっぱい詰まって満たされた心で、スタッフの方たちに”さようなら、またね~!”とご挨拶して帰りの途に着きました。
子どもたちが帰った後も、見えなくなるまで、ずっとお見送りしてくださっていました(*^_^*)