2学期最初の合同礼拝で「タラントンのたとえ」(マタイによる福音書25章14節~30節)の聖書の話をしました。夏休みにすっかり大きくなった子どもたちは、落ち着いて礼拝に臨んでいます。
ある人が旅に出かかる前に、それぞれの力に応じて3人のしもべに5タラントン、2タラントン、1タラントンのお金を預けました。
5タラントン預かったしもべはニコニコ、2タラントン預かったしもべもはありがたい!と受け取りました。
そして、1タラントンもらった人は…と不満そうな怒った顔のしもべの絵を出そうとすると、
もも組(年中)の方から”1タラントンで いいよ~”と、ほっこりとやさしい声が聞こえてきました。
「なんで僕だけ少しなの?」と迫真の演技?!(笑)で演じようと考えていた私は、その一声に、ほわ~っ(*´Д`)
なるほど…1タラントンでいいんだ~
人と比べたり、人よりもっともっと多くと欲するわたし…
”1タラントンで いいよ~”のIくん…
かなり日が経って、帰ってきた主人に報告するしもべたち。
5タラントン預かったしもべは、一生懸命働いて、他に5タラントン儲け10タラントンになりました。〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
2タラントン預かったしもべは、これまた働いて、もう2タラントン増やし4タラントンに…〇〇〇〇
そして二人は、主人に同じように「よくやった」と褒められます。
1タラントン預かったしもべは…主人が厳しいお方だと思い、この1タラントンを失くしては大変!と恐ろしくなって、穴を掘って隠しました。〇
さあ、主人はそのしもべに何と言ったか…
すると、今度は さくら組(年長)から
”怒らんであげて~”と、怒られそうな空気を読んだSくんからスットプの声がかかりました。
またまた「怠け者の悪いしもべ…!」と怒ろうとしていた矢先に、先手の声!!!
そうね~怒らんであげたい…
(でも聖書の中では、この主人、「怠け者の悪い僕だ…」と怒るんですよ。)
しかし、子どもたちの展開は…
それどころか、二人の増やしたお金と隠しておいた1タラントンを並べて貼ると…
すばやく計算し、
「おっ、全部合わせると15タラントンになる~~~!」
「みんなで使ったらいい~」
と言うではありませんか!!!
そうか、みんなで15タラントンを使ったらいいんだ~
そうして、聖書の中にはない”ばいこうようちえん”版、オリジナル”タラントンのおはなし”になりました。
この主人は神さまのたとえ。神さまは一体、何に怒りを覚えられたのでしょう?
実は、1タラントン(古代ギリシャ、ローマで使われたお金の単位)は、わたしたちが一生食べて生きていけるくらいの高額のお金なのです。
十分過ぎるほどの恵みをいただきながら、不満を抱くことに対してでしょうか?
それとも、神さまは私たちを愛し、救いたいと思っておられるのに、「厳しいお方だ!」と神さまを小さくしていまっているからでしょうか?
一人一人に与えられた十分過ぎるほどの恵みを”いただいた1タラントンで十分”と感謝して受け取り、”みんなで与え合い、分かち合いたい”と思える…
そんな子どもたちに、教えられる毎日です。
タラントン=タレント、才能、賜物の意味もあります。神さまに与えられた一人一人の力を大切に用いて、きっとみんなで補いながら喜びいっぱいの運動会をつくりあげていくことでしょう!