私事ですが、中学生になった娘は反抗期真っ盛りです。夜12時を過ぎても漫画を読んだり、なかなか寝ようよしない娘に「早く寝なさい!」と昔と変わらず怒ってばかりの母です。
しかし先日、娘と見ていたテレビであるコマーシャルが流れ、娘は「私、このコマーシャル好き」とつぶやきました。
幼い頃を振り返っているかのような女性のナレーションが流れます。
「絵本に出てきた王子さまも、キリギリスも、おばけも、魔女も、オオカミも…
みんなやさしい声でした。
声を通して、本の楽しさが心に沁み込んでいく。
子どもの読書推進会議」(ACジャパン・コマーシャルより)
画 像の中の小さな女の子が、小さな頃の娘と重なりました。寝る前、早く寝かせたいと思い、プンプンしながら読み始めたものです。でも、いつしか母も子ども と一緒に主人公に思いを馳せながらいろんな世界を旅できました。イライラしていては読めない絵本、イライラをワクワクやうっとりに変えてくれる絵本、何よ りいとおしいこの子とのかけがえのない時間を与えてくれる絵本なのでした。そして娘が今もそれを心に抱えてくれていたことに感謝し、読み続けてやって良 かったなと思いました。
こひつじの子どもたちも、お母さんの膝で、やさしい声で読んでもらうのが大好きです。読んでいるお母さんもなんと幸せな表情をなさっていることでしょう。
例え文字が読めるようになっても、小学生になっても、どうぞお母さんやお父さんの声で、善き絵本を読んであげてくださいね♪
この世で最も愛する人に大切にされ、その人の鼓動を感じながら、やさしい声で読んでもらう絵本の時間は、子どもたちの未来にも繋がっていくようです。