タンポポ組(預かり保育)の時間・・・。
年長のYくんから声をかけられました。
「せんせい、こんなくつもっとる?これ、”駿足”なんよ」
振り向くと、そこには新しい、とびきりいかした真っ赤な靴が彼の足で輝いていました。
「かっこいいね!!でも、先生は持ってないな~」というと、
嬉しい気持ちと、得意な気持ちが入り混じった、なんともいえない、いい顔をしたYくんは、
「これ、はやくはしれるよ!!”駿足”やけえね~、4しゅうもはしれるんよ」
そう言って、タッ!っと地面を蹴って、見えないくらい早く走り出しました。なんせ、”駿足”ですから!
そして、宣言どおり、4周も走りました。
真っ赤な顔をして息を切らしながら走る姿が、とても愛しい。
大好きなんですね、その靴が。よかったね。
わかるな~。その気持ち♪
お気に入りの靴を新しく買って貰ったときの喜びが、ほとばしっていました。
幼い頃、新しい「ひみつのあっこちゃん」のくつを買って貰って、用もないのに外に出て、靴ばかり見ながら歩き回っていた、あの頃の気持ちに出会わせてもらい、懐かしさを感じました。
ありがとう。
嬉しいね。
見ていた年中のお友だちも、刺激を受けて、この後、4周も走りました。真っ赤な、前がグニャっと折れるのが自慢の、「俺のくつ」で。