小さかった時ねぇ

Wちゃんが初めて幼稚園バスに乗った月曜日のこと。

これまでお兄ちゃんをお見送りしていたバス停から一人で乗ったWち ゃんのじっと私を見つめる目は、“そばにいて!”と訴えているようでした。そのまま“私のおひざの椅子へどうぞ!” と クッションのよい“ひざ席”を提供し、そっと抱くと、ドキドキした小さな胸の鼓動が伝わってきました。しばらくすると、 バス組の先輩たちの楽しい会話が、Wちゃんの緊張した心を解きほぐしてくれました。

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さて、あっという間に幼稚園での5日間が過ぎ、金曜日になりました。

Wちゃんはその日、バスを降りる前に「Wちゃんね、 小さかった時、先生に抱っこしてもらってたよね」と言って、もうすっかり一人で乗れるようになって、自信に満ちたお顔 で降りて行きました。

わずか5日前のこと…そうです!小さかったWちゃんは、この5日間で一人で座れるほど大きくなりました。私たちにとっても長く感じられたこの時は、子どもたちにとってどれほどの時間が流れていたのでしょう?

この世に生まれてからこれまでも、人を信頼して身を委ねることのできる幸せな時を生きていたゆえに、Wちゃんは、確かに新しくされた自分自身を喜んでいるようでした。

“小さかった”子どもたちの成長していく時を私たち教職員は一緒に過ごしています。5月も楽しみです!(副園長)