これぞ、冬‼という感じの、冷た~い空気が、びしびしと、頬を刺激するある日、
『みてみて~。こおりをみつけたよ』『ここにもあるよ』♫とっても弾んだ声がします。
小さな手には、いろいろな形の氷が乗せられています。
太陽に透かしてみると、『きれ~』
小さな手は、余りの冷たさで、真っ赤。かじかんで、うまく動きません。
でも、園庭で出会った氷は”宝物”。震えながらも、大切そうに手のひらに収まります。
泥だらけの氷は、水道で洗って…。
『うわっ。つめたっ。いたっ?うわぁ。氷がちいさくなった』いろいろな発見で、大忙しです。
別の場所では、泥をまぶして、『はい。きな粉をたっぷりつけたよ。たべて~』
『このしたに、こおりをいれとるんよ。かき氷よ』と、砂で、てんこもりのバケツを運んでくれたり…。
氷は、子どもたちを刺激し、いろいろな遊び方を提供してくれます。
みんな、楽しそうです。
大きい氷を見せてくれたSくんは、『これ、こおりの王さまよ。みつけたんよ』と得意顔♫
王さま、見つかっちゃったんだ…。なんて思っていたら、
傍にいた、年少の、Kくん、手のひらの、氷を、しばらく、じっとみていたかと思うと、スルリとそれを、滑り落としました。
そして、
『もっとったら、とけるけぇ、もう、にがしてあげた。』
氷を、逃がしてあげた。
本当に何気なく言う言葉が、なんて素敵(o^^o)
氷も、ダンゴムシも、とんぼも、ちょうちょも、子どもにとっては、園庭で出会った命なのでしょう。
逃がしてもらった氷は、園庭の土の上で、じっと、私たちを見上げていました。