実り豊かな時です。運動会が終わり、子どもたちの積み重ねの日々の中に、尊い時が刻まれていることを実感しています。ある時は前へ進み、また時には立ち止まり…。
ある日、Aちゃんが、椅子に座って遊んでいた私の背中に「先生、やりたいことが見つからないの…」としがみついてきました。「そうなんだね」と言い、ただ身を寄せてくるAちゃんの心の重さをずしりと感じながら、黙ってゆらゆら揺すっていました。
しばらくすると、どこかで踏ん切りがついたのか、私から離れていきました。どのくらいだったでしょうか、そんなに長くない時間でしたが、満面の笑みで「先生、やりたいことがみつかったの」と報告に戻ってきました。見つけられた喜びに、Aちゃんの顔は輝いていました。(副園長)
『いつでも母は願うのだ こころとからだよ つよくなれ わがこがつまずき
ころんでも 常に正しく立ち直る まことのちからをもつように』
(母の歌と愛撫のうた フレーベル)