権現山へ2週続けて行った年長児。Tくんは側溝の水の流れに目を留めました。流れを追うTくんに「水はどこから流れて来ているの?」と問う先生。「あそこ!」とTくんは水道のある源を教えました。「ここかぁ、ここから来てるの?」と先生。そしてTくんは、水の流れる側溝の淵でナメクジを発見。初めて見たナメクジを「きれいだね、踊ってるね」とTくん。Sくんも、「ナメクジはカタツムリの妹?ナ・メ・ク・ジ」と反芻しながらゆっくりと動くナメクジを眺めました。ちょっとさわってみたら、あっ!溝の中に落ちてしまいました。さあ、大変!そこで、子どもたちは、ナメクジ救出作戦を開始しました。
もうすぐ運動会。子どもたちは水のように流れる一日の幼稚園での生活で、いっぱい遊んだり、運動会の目標に向かって挑戦したりしています。この出来事は、自分の課題に向かって葛藤しながら乗り越えようとする子どもたちと重なるシーンでした。水の流れは、順調に流れるばかりでなく、時には淀むこともあります。水の中に落ちたナメクジに「ナメクジくん、ここにドドドって流れていってもいいよ」と言ってあげる優しいことばに、私は“それぞれ自分に合った流れで、流れていっていいよ“と寄り添っているのだろうか、自然に任せて流れたいと思っている子どもたちを急がせたり、せき止めたりしてはいないだろうかと考えさせられました。今一度「子どもたちに与えられた力はどこからなの?」と問うてみます。そうでした!「ここかぁ、ここから来てるんだ、か・み・さ・まから」でした。信じて運動会の日を楽しみに待ちましょう。(副園長)